鼻の細胞移植英男性 半身不随から回復歩けた!! <2014年10月22日 朝刊 東京新聞>
【ロンドン=共同】英BBC放送は二十一日、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン大の医療チームが、ナイフで刺されたのが原因で下半身不随となった男性(40)の損傷した脊髄に鼻の神経細胞を移植する治療法を開発、手術の結果、男性は歩行可能なまでに回復したと報じた。BBCによると、この治療法は世界初で、脊髄損傷に苦しむ人々に朗報となる可能性がある。 男性は二〇一〇年に背中をナイフで刺される事件で下半身がまひした。同大のチームは、男性の鼻の内部にあるにおいの神経細胞を採取し培養、かかとから採取した神経細胞とともに、脊髄の欠損した部分に移植した。 移植された鼻の神経細胞は自己複製機能が高いとされ、移植された部分の刺激が脊髄細胞の再生を促し、機能を回復させた。 男性は手術から二年後には補助器具を使っての歩行が可能になった上、排せつや性的機能にも回復の兆候がみられるという。男性は「体の感覚が戻るというのは、まるで生まれ変わったようだ」と喜んでいる。 |
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