【クリングルファーマ】HGF蛋白質の実用化に挑む‐ALSと脊髄損傷に照準 < <2014年6月5日 (木)>
大阪大学発ベンチャーのクリングルファーマは、難治性神経疾患治療薬として「肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子組み換え蛋白質」の実用化を目指す。筋萎縮性側索硬化症(ALS)や脊髄損傷など治療法がない疾患をターゲットに開発を進める計画を持ち、東北大学ではALSを対象とした第I相試験を実施中である。岩谷邦夫社長は本紙のインタビューに対し、「安全性を確認した後、ヒトでの有効性を実証し、早期に製品化にこぎつけたい」と述べた。 HGFは、世界に先駆けて日本で発見、単離、遺伝子クローニングが行われた生体内分子で、その後、肝細胞だけでなく多種多様な臓器・細胞に対して、強力な治癒再生能力を持つことが確認されている。クリングルファーマはGMPグレードの大量生産にも成功しており、治療法のない難治性疾患の治療薬開発を目指している。 |
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