障害者自立へ専用マンション 神戸・垂水、全国初 <神戸新聞NEXT 4月15日(火)12時0分配信>
ヘルパーが常駐し、自立を支援する身体障害者向け賃貸マンションが6月、神戸市垂水区に完成する。マンション内では知的障害者の就労を支援する事業も行い、共有スペースの清掃は知的障害者が担当。将来的にはスタッフとして雇用するといい、障害者が共生する多機能型施設が誕生する。国土交通省によると、同様の施設は全国で初めてという。(初鹿野俊) 障害者の生きがい支援に取り組む企業「クオリティライフ」などが運営する。 社長の川上孝さん(64)は、神戸や尼崎などでサービス付き高齢者賃貸マンションを手掛けてきたが、近年、交通事故などで障害者になった30〜50代の入居が相次いだ。 福祉施設に空きがなく、家族の高齢化で同居も困難。ある親から「私が亡くなった後、障害のある息子の面倒を見る人がいない」といった悩みを聞き、川上さんは「20歳を超えた障害者は社会で支えるべき」と身障者向けマンションの建設を決めた。 多機能型福祉マンション「コ・クール垂水」(垂水区下畑町)は6月に開業する。鉄骨4階建て、延べ約2200平方メートル。車いす対応のトイレや洗面台が付いたワンルーム46戸がある。 共有の浴室やダイニング、キッチンがあり、食事はキッチンで作ることも、厨房(ちゅうぼう)の給食を頼むことも可能。コ・クールの職員、清水理香さん(50)は「福祉施設との違いは自由さ。部屋で家族と過ごしてもいいし、外泊もできる」と話す。 ヘルパーは24時間態勢。看護師は平日の昼間に勤務し、夜間、体調に異変があれば医師が往診するシステムを備える。 共有トイレやダイニングなどの清掃は就労を目指す知的障害者が担当。このほか、地域とのつながりを大切にし、知的障害児の保育施設や、福祉に関する問い合わせを受ける無料相談室、交流スペースも設けるという。 マンションは、障害者らの居住確保と就労支援を進める国交省のモデル事業に指定。川上さんは「住居と職場の役割を持つ一石二鳥のマンション。障害者の自立を促すきっかけになれば」と話している。同マンションTEL0120・17・5906
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140415-00000006-kobenext-l28 |
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