慢性疼痛、診療強化へ 北海道・東北の中核病院に 福島医大 http://www.minpo.jp/news/detail/2017091745132
福島医大は今年度、高齢者らが腰や頭などに抱える慢性疼痛(とうつう)の適切な診断と効果的な治療の取り組みを強化する。16日までに厚生労働省から診療モデルを実践する全国3カ所の地域中核病院に選ばれた。専門チームや人材を配置し、診療・相談体制を強化するとともに治療法を研究する。さらに医大が中心となって北海道・東北地区の医療機関のネットワークをつくり、患者の治療や受け入れなどでの地域間連携を目指す。 福島医大は腰痛などの診療で定評があり、高齢化で患者の増加が見込まれる慢性疼痛の治療で先進的な医療機関を目指す。厚労省が初めて公募した長期間続く腰痛や頭痛などの診療体制構築モデル事業に採択された。モデル事業の地域中核病院には北海道・東北地区を担当する医大のほか、首都圏の学校法人順天堂、関西圏の大阪大が選ばれた。 診療体制強化とネットワークのイメージは【図】の通り。整形外科や精神科などの医師をはじめ看護師や理学療法士、臨床心理士らがチームで診断や治療に当たる体制を強化する。完治が難しい場合がある慢性疼痛の患者を対象に運動療法などを含めたさまざまな治療法を開発する。医大内に「痛み診療コーディネーター」と呼ばれる専門看護師らを配置し、適切な初期対応や治療の調整ができるようにする。 既に慢性疼痛センターがある郡山市の星総合病院や北海道の札幌医大、慢性疼痛の知識を普及するNPO法人いたみ医学研究情報センター(愛知県)とも連携する。症例を研究し、専門医以外でも患者の痛みの程度などから適切な対応を判断できる基準をつくる。 |
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